どこから読んでも、おもしろい!活字のタイムマシーン、私的「昭和大衆歌謡考」シリーズ第2弾! 心の中で響き合う、あの歌、あの声、青の情景。問答無用の昭和残響伝、待望の続巻、登場!
◆(本書「解説」より抜粋) 堀井さんの大衆歌謡とその周辺の体験、つまり記憶はじつに豊富だ。(略)体験がなければ記憶はなくて当然であり、なければないほど、堀井さんの「考」する文章の読者としては、最適ではないか、と自分では思っている。 (片岡義男)
◆(『週刊朝日』掲載記事より抜粋) 著者は今、この国でもっとも守備範囲が広く、考察力の鋭い歌謡曲研究家だ。書名はスカウト番組「ホイホイ・ミュージック・スクール」から昭和40年にデビューした望月浩の第1弾シングルのタイトル。橋、舟木、西郷ら御三家が手がけたスイム、アメリア ッチなどのリズム歌謡の章、美樹克彦『花はおそかった』の「バカヤロー」の衝撃を語る絶叫歌謡の章など、味わいたっぷりだ。(亀和田武)
◆(『レコード・コレクターズ』掲載記事より抜粋) 〝私的〟と題されながらも、時代背景に則した確かな音楽論が展開される。かつ読み物としても抜群に面白いのは、著者が長年に亘って務めてきた編集者としての見識に加え、何より実際にその時代を体験してきたことに他ならない。後追いのいかなる研究者もそこだけは絶対に敵わないだろう。(中略)他の類書では見られない切り口による魅力豊かなテーマが並ぶ。大衆歌謡の奥深さを教えてくれる絶好の書。(鈴木啓之)
(以下、本書「目次」より) はじめに ●『みんなのうた』で知った、みんなで歌える名曲の数々 ●ジャガーは死して何を残したか ●歌って踊れる「リズム歌謡」の夏があった! ●橋幸夫「恋と涙と太陽」去りし夏 ●気持ち良きかな、ジュリーの鼻濁音 ●二刀流の異才・中山大三郎、高輪に眠る ●なかにし礼の「ひらめき」はいつ舞い降りてくるか ●循環コードを教えてくれた人、佐々木勉 ●作詞家・浜口庫之助の庶民アングル ●ファルセット唱法の啓蒙家、デル・シャノン ●「ストリートコーナー・シンフォニー」を継承する、「街角男」 ●玉置、宮尾、ロイさん──「昭和の日曜」の名演出家たち ●昭和の象徴、「大衆キャバレー」という名の土壌 ●浜田省吾、雌伏期のリアリティー ●「路地裏の少年」を追いかけた日々 ●帰れ、イタリアへ! カンツォーネへの望郷の念 ●これが青春だ! これが青春学園ソングだ! ●「ホイホイ・ミュージック・スクール」の二人の卒業生 ●望月浩を忘れてはいけない理由 ●「絶叫歌謡」の名唱を堪能する ●叫んで、泣いて、名を呼んで ●丹下左膳と中山晋平に惚れられた女 ●西條八十、最後の「詩」 ●八十とハチロー、彰とみどりと三郎と ●「東日本大震災の夜」と「関東大震災の夜」の出来事 ●薫風に誘われて、「大井町・ちい散歩」 ●思い出多い大井町、「歌謡人物風土紀行」 ●人気姉妹歌手と平山姉妹の光と影 ●「姉妹曲」の歌詞改変を考察する ●歌の運命を変えたタイトル変更 【解説】片岡義男 【曲名索引】 【主な人名&事項索引】