「お帰り」の力

猫のルークは、大変なママっ子。私が帰ると、玄関でスリッパをお腹で温めながら待っています。

ドアを開けて声をかけると、「おかえり、おかえり」「嬉しいな、嬉しいな」と、あちこちにスリスリしてくれます。私も疲れなんか吹き飛んでしまい、とろけそうな気分になります。有難い瞬間です。

でも、今日は、ちょっと違っていました。

院長がいない上に、母の入院とか色々重なって、すごく不安で眠れなくて、疲れも重なって、足も重く帰りました。自転車を止め、ドアを開けようとしたら、カリカリ、カリカリ音が聞こえるのです。

中から扉を引っかく音の様なので、「ルーク?」と聞いたら、いつもの甘えた声で「ママ〜ン」と鳴きます。こんなこと初めてなので、とても驚きました。

ご飯も水も残っているし、トイレも異常ないし、室内も変化ないし、どうしたんだろうと思いながら彼を見ると、ルークはとても心配そうに私をじっと見つめていました。私の心が伝わってしまったんだね。

大きな身体を抱きしめて、ありがとうとごめんねを言いました。

ママはもう元気、大丈夫だよ。外灯は明るくなり、灯油も入り、部屋も片付き、やっと食料品も買い足せました。明日も、元気に出動します!!

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