母とクリスマス・パーティ

みなさんは、どんなクリスマスを過ごしましたか?クリスマスの日には、不思議と小さい頃の思い出が蘇えってきますね。

今年のイブも、母の家でパーティを開きました。チキンとケーキと、いくつかのご馳走と、ちょっぴりのお酒。母宅の動物たちを代わる代わる膝に乗せながら、お腹いっぱい食べました。獣医大学の近くで、猫二匹とラブラブな一人暮らしをしている長男も、この日のために帰省してくれました。母も喜んでくれたかな?

私が子供の頃は、父の会社の社員さんたちが、住み込みで働いていたので、いつもにぎやかな大家族でした。父が亡くなり、家族が一人づつ減って行き、私の姪と同居を始めた最近まで、母は一人暮らしをしていました。近くに住んでいるのに、私はあまり顔も出せず、たいした親孝行も出来ないでいますが、心の中ではとっても感謝しています。

子供のころから、たくさんの動物たちと生活していました。お小遣いをもらう度にペットショップに走り、部屋を小さな生き物だらけにしても、叱られることはありませんでした。捨てられていた犬猫を見つけると、必ず家に連れ帰りましたが、「捨てて来なさい」なんて言われたこともありませんでした。登校途中に保護し、急いで家に戻っては母の膝に乗せ、「帰るまで頼みます!」とやるのが常套手段でした。動物が大好きな母は、一度抱かせてしまえば手放せなくなると、子供心に知っていたからです。

いくら動物好き家族とは言え、すでにびっくりする数の仲間がいたので、すべての子を迎え入れることは不可能です。学校から戻ると、いなくなっていた子もいました。泣きながら母に所在を尋ねると、「猫のお母さんが迎えに来た」とか「犬の里親がみつかった」とか、優しい嘘をついてくれました。本当はどうだったのか、怖くて今も聞けませんが、母が悲しい真実を告げなかったから、今の自分がいるのです。改めて有りがたく思っています。まさに動物漬けの子供時代が、今の私の原点なのです。

私も子供の個性を大切にしたいと思っています。好きこそ物の・・・・。息子たちはどんな人生を歩むのでしょうか。早く子供に独り立ちをさせることが、親の務め。羽ばたく日を楽しみにしています。

母は腰椎を手術し、杖をついていますが、リハビリと入浴のためにジムに通い、水中エアロビとウォーキングをしています。絵文字付きで携帯メールもくれます。20年前に亡くなった父を、今も愛し続け、仏壇に花とタバコと食べ物を欠かしません。世話と介護の人生だったと語る母が、これからは自分のための人生を送ってくれたらと願っています。

トップへ戻る